便秘について
下剤について
CMで菊川怜さんが言っているように、下剤には刺激性と非刺激性があります。
・刺激性下剤は、数日ほど便通がないときに、普通は夜寝る前に、例えばセンナとか大黄とかが主成分の、ピンクとか赤色の粒や水薬を臨時で使用して翌朝に出せる様、人工的に軽い渋り腹を作るものです。しかし外来では、間違った使い方をしている患者さんを見かけます。毎晩の様に習慣的に使い、そのせいで大腸の壁の神経が感受性を失って、最初は2粒だったのが、3粒、4粒・・・と徐々に増えていってしまった方いませんか?そんな人の大腸粘膜を内視鏡で見ると、「大腸メラノーシス」といって、毒々しい色素沈着が見られます。こういった腸は、慢性の下剤刺激により腸壁の神経が鈍くなり、蠕動する筋肉が緩みきってしまっているのです。
・非刺激性の下剤には、昔から酸化マグネシウムが好んで使われています。習慣性がなく、過量でなければ副作用のほとんどない安全な薬です。またこの数年、便秘薬業界では高齢者にも安全に使える高性能な新薬が相次いで出ています。
刺激性下剤の常用から離脱し、自然なお通じを目指しましょう!